【開催報告】子どもの居場所「つながるかんでんち」報告会(日本財団子ども第三の居場所コミュニティモデル@千葉)

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【開催報告】子どもの居場所「つながるかんでんち」報告会(日本財団子ども第三の居場所コミュニティモデル@千葉)

2023.10.20

イベント情報

「つながるかんでんち」(運営:一般社団法人かんでんち)は2022年3月に木更津市内に開設された「子ども第三の居場所※1」のひとつです。ちばのWA地域づくり基金は日本財団と木更津市の三者協定のもと、自立運営に向けた支援を実施しています。

9月10日、寛傳知2階の大広間にて「子どもの居場所 つながるかんでんち報告会」を開催しました。日曜昼間の開催にもかかわらず、「つながるかんでんち」に関わりのある方や地域に住む方、学校関係者、子どもの健全育成をはかる活動に取り組むNPOの方など、多くの方にご参加いただきました。

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前半では、まず、当財団事務局長の志村より「日本財団子ども第三の居場所コミュニティモデル@千葉」の説明を、続いて、一般社団法人かんでんち代表の矢部牧子さんと理事の矢代雄一さんから「つながるかんでんち」のこれまでの活動についての報告が行われました。

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新しい取り組み(ものづくりイベント)を通じて課題である利用児童数を徐々に伸ばしていることや、地域との交流の活発化、ボランティアの関りの深化など、ここまでの成果を報告。活動風景の写真を用いた説明は、普段の「つながるかんでんち」の様子を知らない方々にも「子どもたちが楽しく過ごしている雰囲気が伝わる」と好評だったようです。報告の最後には、現在同団体が抱えている課題として「助成金に頼った運営」「人材の不足」「認知度の低さ」の3点を挙げ、参加者の皆さんへの協力を仰ぎました。

後半の意見交換会では、4つのグループに分かれて「つながるかんでんちで私ができること・やりたいこと」と「子どもたちの生き抜く力を育むために、地域の住民や機関・施設がともにできることを考える」をテーマにディスカッションを行いました。前半の活動報告で挙げた課題に対して、具体的なアイデアや協力を提案する声も複数あり、「つながるかんでんち」の課題を自分ごととして考えてくださる方が多かったことが印象的でした。同団体にとっても多様な視点からの意見を得られる貴重な機会になったのではないかと思います。

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ここ数ヶ月、人材不足が大きな悩みであった同団体ですが、報告会の参加者の中からパートタイムで事務を担ってくださる方が見つかったそうです。また、今回の報告会をきっかけに情報共有会を継続的に行うことが決まるなど、報告会の実施後に良い変化が見られています。
「地域で支え、地域で育む子どもの居場所の定着」と「地域支援体制のさらなる強化」を目指す「子ども第三の居場所 つながるかんでんち」。開設から約1年半が経過した今、それらの実現にさらに一歩近づく機会になったのではないかと思います。
残暑厳しい中お集まりいただきました皆さま、ありがとうございました。

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※1日本財団では2016年から、すべての子どもたちが未来への希望を持ち、これからの社会を生き抜く力を育むことのできる「子ども第三の居場所」を全国に開設しています。主に小学校低学年の子どもを対象として、行政、NPO、市民、企業、研究者が協力し、誰一人取り残されない地域子育てコミュニティづくりを目指しています。

【開催概要】
日時:2023年9月10日(日) 13時30分から15時30分
会場:寛傳知2階大広間
共催:公益財団法人ちばのWA地域づくり基金 一般社団法人かんでんち  後援:木更津市、木更津市教育委員会  助成:日本財団
参加者28名
〈プログラム〉
・開会あいさつ(一般社団法人 かんでんち)
・「子ども第三の居場所」事業、コミュニティモデル説明(公益財団法人ちばのWA地域づくり基金)
・「つながるかんでんち」報告(一般社団法人 かんでんち)
・意見交換会
・閉会あいさつ(一般社団法人 かんでんち)

*****
 当財団では9月から武蔵野大学の奥田美央さんをインターンシップ生として受け入れています。「つながるかんでんち」の報告会に参加し、その後、居場所事業も見学した奥田さんに感想を書いていただきました。

「つながるかんでんち」報告会と居場所の見学から得た気付き/武蔵大学インターンシップ生 奥田美央

 「つながるかんでんち」報告会を受けて、子どもの居場所の必要性を理解するとともに、子どもの居場所として環境が整いつつある一般社団法人かんでんちに、さらに必要なものは何かを考えさせられました。意見交換会では参加者皆さんが子どもたちの居場所や地域住民のつながりに対して深い関心を示し、それぞれの視点から意見を出し合っていました。この意見交換会は私自身が幼少期抱いていた「子どもは大人からどう思われているのか」という不安を解消する場となりました。地域の大人や教育に携わっている方、子どもをもつ親の率直な想いや声を聞き、地域には子どもを大切に思っている大人が多くいることに気づかされました。
 そして報告会の後、実際に子どもの居場所「つながるかんでんち」(以下、「つながる」)へ行きました。

 小学校での長い授業の後でも元気良く「つながる」にきた子どもたちはランドセルを置いて、おのおのやりたいことを自由にしていました。宿題を終わらせなければならない子は宿題に取り組み、遊びたい子は思いっきり走り回ったり遊具などで遊んだりと、とても楽しそうな様子でした。ご飯の時間には「つながる」で過ごす仲間とともにみんな楽しそうに、おいしそうに、おにぎりやおかずを頬張っていました。また子どもたちと見守りをしているスタッフやおにぎりなどを作るボランティア、保護者の皆さんの距離は近く、「つながる」にいる子どもも大人も笑顔で楽しそうに過ごしていました。


 報告会からは「地域の大人が考える」子どもの居場所の必要性を学びました。一方「つながる」で子どもたちと一緒に過ごした時間からは、子どもたちの行動や様子から子どもの居場所の必要性を感じ取ることができました。

 また「つながる」で過ごす時間の中で印象に残ったこととして、子どもたちはやりたいことを自由に取り組み、大人はその様子を自然な形で見守っていました。子どもたちの居場所での過ごし方や遊び方は指定されておらず、同法人は大人が見守る環境の中で子どもたちの意志を優先していました。子どもの選択肢を作り、やりたいことに取り組むことができる場所を提供する、それこそが子どもの居場所に必要なことだと感じました。さらに「つながる」は子どもたちだけではなく、大人にとっての居場所にもつながっていました。

 同法人のような子供と大人の居場所がもっと多くの場所に広がり、地域に心のよりどころをもつ人が増えることを願っています。

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一般社団法人かんでんちのスタッフ・ボランティアの皆さん(後列)と、インターンシップ生の奥田美央さん

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