休眠預金活用事業
【開催報告】若者の就労について考える地域円卓会議
公益財団法人ちばのWA地域づくり基金は、休眠預金を活用した「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」の一環として、「働きたいけど働けない若者が自分に合った一歩を踏み出せる環境をつくるために、東葛・葛南地域でできることを考える」をテーマに地域円卓会議を開催しました。
本会議では、着席者の多角的な視点から若年就労困難者を取り巻く課題や現状の施策について確認し、若者の自立を支える地域をどのように作っていけるか、参加者も一緒になって考え、議論を行いました。
地域円卓会議とは
地域社会において多様な主体が連携することをめざし、テーマ(課題)を共有し、アイデアと知見を持ち寄り、ネットワークを構築するための対話の場です。企業・行政・地域・学識・メディア等、多様な見地を有するメンバーが一堂に会し、提示された課題を多角的な視点から考察し、解決をめざして議論します。
開催概要
日 時:2025年9月2日(火)14:00~17:00
会 場:アミュゼ柏 プラザ(柏市)
来場者:40名(NPO、支援機関、大学、企業など)
着席者:9名(論点提供者、司会、記録者含む)
満足度:4.2(5段階評価)
主 催:公益財団法人ちばのWA地域づくり基金
助 成:休眠預金活用事業2023年度通常枠「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」
プログラム
〈オープニング・論点提供〉14:00-14:30
論点提供:テーマと関連情報の共有
塚田 輝(ちばのWA地域づくり基金 プログラムオフィサー)
〈セッション①〉14:30―16:00
情報提供:着席者によるテーマに関する事実と視点の共有
内山和崇氏(千葉県商工労働部 雇用労働課 若年者雇用推進班 副主査)
野村 聡氏(柏市 障害福祉課 副参事)
藤沢殊恵氏(いちかわ・うらやす若者サポートステーション 総括コーディネーター)
知名青子氏(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター 障害者支援部門 上席研究員)
五味秀俊氏(一般社団法人千葉県中小企業家同友会 障がい者雇用と多様な働き方を考える委員会 委員長)
小和田尚子氏(NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡 共同代表理事)
〈サブセッション〉16:00―16:25
休憩を兼ねて、会場全体(小グループ)で話し合い
〈セッション②〉16:25-16:45
テーマについて着席者の視点から更に深めた意見を聞く
〈板書・ふりかえり〉16:50-17:15
円卓会議全体を板書記録を見ながら振り返る
宮道喜一氏(NPO法人まちなか研究所わくわく 代表理事)
開催報告
平日の開催でしたが、東葛・葛南地域を中心に、支援機関・NPO・企業・大学の方々、当財団に関わりのある方々など、着席者も含めると約50名の方々にお集まりいただきました。ちばのWAとして円卓会議を開催するのは数年ぶりでしたが、シンポジウム等とは違った形で課題を取り上げる場に、多くの方が関心を寄せて主体性を持って参加して下さり、とても熱量の高い場になりました。ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

円卓会議では、まず論点提供者が着席者・参加者から情報や視点を得たい課題(テーマ)について共有します。今回はちばのWAプログラムオフィサーの塚田より、今ちばのWAが取り組んでいる「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」の全体像や、今回の事業で目指すことをお話しし、働きづらさを抱えた若者が自分に合った一歩を踏み出せる環境をつくるために、東葛・葛南地域でできることを皆さんと一緒に考えたい、という論点を提供しました。
続くセッション1では、6名の着席者の方々より、行政(県・市)、支援機関、研究機関、企業、地域のそれぞれの視点から、若年就労困難者を支える制度やサポートの現状、課題等についてお話しいただきました。
行政や公的支援制度の視点として、千葉県雇用労働課・内山さんからは、国や県全体のデータや県独自の取り組みについて、いちかわうらやすサポステ・藤沢さんからは、サポステの支援で見えてきた若者の傾向や支援制度の課題について、柏市障害福祉課・野村さんからは、「あ・えーるワークス」という柏市独自の事業からの気づきや若者の傾向について、それぞれお話しいただきました。

続けて研究機関の専門的な視点として、障害者職業総合センター・知名さんから、発達障害等に関する学生や大学の支援の現状、支援機関との連携や現状の課題についてお話しいただきました。企業や地域等の若者を取り巻く環境の視点としては、千葉県中小企業家同友会・五味さんから、障がい者雇用と多様な働き方を考える委員会の取り組みと企業側の現状について、青少年就労支援ネットワーク静岡・小和田さんからは、静岡での就労支援の事例とそこで大切にしていることをお話しいただきました。

サブセッションでは、着席者も参加者も混ざって小グループに分かれ、論点提供と同じテーマについてディスカッションを行いました。セッション1でのインプットを踏まえて思いついたアイデアや、既存の制度や仕組みの課題等が話し合われ、若者を支える地域や社会をどのように作っていけるか考える時間となりました。
グループごとに立場の違う人たちが混ざることで、共感だけでなく新たな視点や課題への理解を得られることも、円卓会議ならではの特徴です。

セッション2では、着席者の方々に再度ご着席いただき、今回のテーマについて更に深掘りする時間になりました。特に就労支援ネットワークの小和田さんからは、地域ボランティアを中心に若者を支えるネットワークの事例を共有していただきました。また、千葉県中小企業家同友会・五味さんからは、「働きづらさを抱える若者を受け入れることで、仕事が増える・負担が増えるという「イメージ」が先行してしまい、やらないという判断をする企業が多いのではないか。具体的なイメージやサポート方法がわかれば、採用を検討する企業はあるかもしれない」との意見をいただきました。

その後、円卓会議全体を記録してくださった宮道さんより、論点提供からセッション2までの要点のふりかえりがあり、この円卓を通して提供された情報や視点を皆で確認する時間となりました。

最後に論点提供者より、一人ひとりの若者に合わせた伴走的な支援の大切さや、草の根的なところから始まる連携の可能性、ちばのWAとして今後事業の中で考えていきたいこと等の感想を述べ、円卓会議は終了いたしました。
ご参加いただいた方々からは、
- 企業の取り組み、大学の取り組みなど、知らない世界の話を聞けた
- 各方面の問題提起について共通点の共有と相違点の認識があった
- 実際の現場(県内の状況を含め)を知らなかったので、多角的に学べ、自分事として何ができるか考えるきっかけになりました。
- まだまだ情報、知識が足りないので、増やしていけるようにとの思いになった
- 自法人の活動がどのフェーズにあるのか、ありたいのかを整理することができた
- 県内での事例や異なる立場からの意図や課題が同じテーブルに乗っていく過程が大変興味深かったです。視座を合わせる中で当事者意識が芽生えてきたので、できることを考えていきたいと思いました。また次回もぜひ参加させていただけますとうれしいです。
- 様々な立場の方々が、一つのテーマに専門性を持って討論されたので非常に勉強になりました。どうもありがとうございました。
などのご感想をいただきました。
ちばのWAでは「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」の事業期間内(~2027.2)に、あと2回の円卓会議の開催を予定しております。次回も若者の就労をテーマに、今回とはまた違った切り口で実施をする予定です。開催が決まり次第お知らせいたしますので、どなたもご参加ください。
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本事業「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」の事業概要や実行団体の活動についてはこちらをご覧ください。
